この研究は、コートジボワール、ブルキナファソの研究機関の研究論文です。

掲載誌:Journal of Advances in Biology & Biotechnology

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

ショウガは料理の香辛料としてだけでなく、経済面や伝統的な薬用の面でも重要な作物で、西アフリカのコートジボワールでは生産への関心が高まっています。一方、収穫したばかりのショウガは水分を多く含むため傷みやすく、微生物による劣化も起こりやすいという課題があります。

研究チームは、乾燥させて保存する際の方法によって品質がどう変わるかを明らかにするため、コートジボワールで販売されているショウガを対象に、3種類の乾燥方法が物理化学的な性質、微生物面の品質、抗酸化に関わる性質に与える影響を比較しました。紹介する内容は論文の抄録に基づいています。

何を調べたか

研究チームは、国内のブアケ、コロゴ、クンファオの市場からショウガの根茎(一般に「ショウガ」として食べる地下の部分)を集め、三つの処理を施しました。一つ目は120時間の天日干し、二つ目は湯通しなどで短時間加熱する「ブランチング」を行ってから120時間天日干しする方法、三つ目は55℃のオーブンで120時間乾燥させる方法です。

乾燥後の試料について、水分量、水分を除いた残りの量である乾物量、pH(酸性・アルカリ性の度合い)、酸の量を示す滴定酸度、灰分(燃やした後に残る無機物の量)を測定しました。あわせて微生物の数を調べたほか、ポリフェノールの総量、フラボノイド、縮合型タンニンといった成分の量と、DPPH法と呼ばれる試験で抗酸化活性(物質が酸化を抑える働きの強さを試験管内で評価したもの)を測りました。

主な結果

オーブン乾燥は水分量が最も低く(5.56%)、乾物量が最も高い(94.4%)結果となり、最もよく乾燥していました。

微生物については、天日干しのみの試料で、常温付近でよく増える一般的な細菌の数(好気性中温菌数)が1グラムあたり230万個相当(2.3×10⁶ CFU/g、CFUは培養して数えられる生きた菌の単位)と多く、大腸菌や、衛生状態の目安とされる大腸菌群の数も高い値でした。ブランチング後に天日干しした試料でも、大腸菌群の数は研究で採用した基準値を上回っていました。これに対しオーブン乾燥の試料は好気性中温菌数が最も少なく(2.1×10⁴ CFU/g)、採用した微生物の基準をすべて満たしていました。

成分面では結果が分かれました。ポリフェノールの総量と抗酸化活性は天日干しのみの試料で最も高く、フラボノイドと縮合型タンニンはオーブン乾燥の試料で最も多くなりました。

研究が示すこと

著者らは、今回の研究条件のもとでは、オーブン乾燥が水分をしっかり除くことと微生物面の品質を保つことの両立において最もバランスがよかった一方、天日干しは一部のフェノール化合物や全体的な抗酸化活性をよりよく保っていたとまとめています。乾燥方法の選び方によって、衛生面と成分面のどちらに長所が出るかが異なることを示した研究といえます。

著者:Gboko Abiba Ouattara(Department of Biochemistry and Genetics, Laboratory for the Environment, Climate, Health, Engineering and Sustainable Development of Peleforo GON Coulibaly University, Korhogo BP1328, Côte d’Ivoire)、Kouame Maïmouna Liliane(Institute of Agro-Pastoral Management, Biotechnology and Agri-food Valorization Laboratoryof Peleforo GON COULIALY University, Korhogo BP1328, Côte d’Ivoire)、Souleymane Soumahoro(Institute of Agro-Pastoral Management, Biotechnology and Agri-food Valorization Laboratoryof Peleforo GON COULIALY University, Korhogo BP1328, Côte d’Ivoire)、Sako Aminata(Institute of Agro-Pastoral Management, Biotechnology and Agri-food Valorization Laboratoryof Peleforo GON COULIALY University, Korhogo BP1328, Côte d’Ivoire)、Touré Abdoulaye(Department of Biochemistry and Genetics, Laboratory for the Environment, Climate, Health, Engineering and Sustainable Development of Peleforo GON Coulibaly University, Korhogo BP1328, Côte d’Ivoire)、Brou Konan Gboko Gatien(Institute of Agro-Pastoral Management, Biotechnology and Agri-food Valorization Laboratoryof Peleforo GON COULIALY University, Korhogo BP1328, Côte d’Ivoire)、Dabire Constantin Maniénou(Laboratory of Chemistry and Renewable Energy of Nazi Boni University, Bobo-Dioulasso, Burkina Faso)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Gboko Abiba Ouattara, Kouame Maïmouna Liliane, Souleymane Soumahoro, et al. The Effect of Three Drying Methods on the Physicochemical, Microbiological and Antioxidant Properties of Ginger (Zingiber officinale Roscoe) Sold in Côte d’Ivoire. Journal of Advances in Biology & Biotechnology 2026-10-06. DOI: 10.9734/jabb/2026/v29i104517. 原著ライセンス:CC BY.