研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
オクラのぬめり成分で作った酸化鉄ナノ粒子による、水牛乳のアフラトキシンM1低減
牛乳や水牛乳には、家畜が汚染された飼料を食べることで「アフラトキシンM1(AFM1)」という有害物質が移行することがあります。著者らによれば、この物質は加熱に強く、通常の低温殺菌でも分解されずに乳製品の流通経路に残るため、公衆衛生上の懸念とされています。とくに水牛乳は脂肪やたんぱく質が多く、論文では…
公開日: 2026年09月14日 17:25
香りの成分でオレガノを見分ける——ガスクロマトグラフィー・イオン移動度分析法による分析
オレガノは、シソ科ハナハッカ属(Origanum)の植物の乾燥した葉を指し、料理用ハーブとして世界中で広く使われています。この属の植物は葉に精油を多く含む芳香性のハーブで、その香りは揮発性の成分に由来します。
公開日: 2026年09月14日 17:05
ドイツ市場の食品226検体を調べた、可塑剤と添加剤の実態調査
食品に含まれる物質を通じて人がどれだけの量を口にしているかを推定するには、まず「よく食べられている食品に、その物質がどのくらい入っているか」という基礎データが必要です。こうしたデータを集める調査手法は「トータルダイエットスタディ(TDS)」と呼ばれ、日常的に消費される食品を実際に買い集め、家庭と同じ…
公開日: 2026年09月14日 16:14
生分解性プラスチックの微粒子がコイの肝臓に与える影響を調べた研究
プラスチックは現代の産業や日常生活に欠かせない素材ですが、分解されにくく、細かく砕けてマイクロプラスチック(微小なプラスチック粒子、MPs)となって環境中に残ります。その中でポリ乳酸(PLA)は生分解性をもつ有望な素材とされていますが、そこから生じるマイクロプラスチック(PLA-MPs)もまた環境汚…
公開日: 2026年09月14日 03:02
カビ毒オクラトキシンAと肝細胞がんをつなぐ分子を、計算解析で絞り込む
肝細胞がんは肝臓に生じる最も一般的な悪性腫瘍で、がんによる死亡の主要な原因の一つです。論文によれば、世界の新規肝がん症例の半数以上が中国で発生しており、その予後は総じて不良で、5年生存率は約10%にとどまります。発症の背景には、B型・C型肝炎ウイルス感染、アルコール、代謝異常、そして食品中の毒素など…
公開日: 2026年09月14日 02:16
酵母の細胞に閉じ込めた精油でハムを保存する — 天然素材による食品保存の新しい試み
食品の廃棄は現代社会の大きな課題であり、その一因が微生物による腐敗です。論文の著者らは、合成の化学保存料に対する消費者の不安が高まるなかで、代わりとなる天然素材が求められている状況を出発点としています。候補として注目されているのが精油(エッセンシャルオイル)で、植物から得られる香りの成分を多く含み、…
公開日: 2026年09月13日 20:58
バングラデシュの中等学校生徒における食品安全の知識・態度・実践を調べた全国調査
安全でない食品を口にすることで起こる健康被害は、世界的な公衆衛生上の課題とされています。論文の導入部で著者らは、汚染された食品による健康被害が世界で年間およそ6億人に及ぶという推計や、バングラデシュ国内でも年間3000万人が食品由来の疾患の影響を受けると報告されていることを紹介し、この国では急速な都…
公開日: 2026年09月13日 19:33
マテ茶の「実」を活かす — 溶媒の計算予測と実験を組み合わせた有用成分の抽出研究
マテ茶(イェルバ・マテ、学名 Ilex paraguariensis)は南米を中心に飲まれ、近年は世界にも広がっている常緑樹です。飲用に使われるのは主に葉と茎で、赤黒く熟す小さな果実はほとんど利用されていません。研究チームによれば、1本の木は葉7.5kgあたりおよそ1kgの果実をつけるとされ、現状で…
公開日: 2026年09月13日 16:55
食品中のカビ毒『パツリン』を安価な金電極で検出できるか——市販センサーの可能性と限界を検証
リンゴジュースやリンゴピューレなどのリンゴ加工品には、まれに「パツリン」と呼ばれるカビ由来の毒素が含まれることがあります。パツリンは特定のカビが産生する物質で、食品の安全性を確保するためには継続的な監視が欠かせません。こうした毒素の検出には従来、高性能な分析機器を使う方法が使われてきましたが、もっと…
公開日: 2026年09月10日 09:15
野菜の農薬残留と腸内細菌叢、消化器の健康との関係を整理した研究
キャベツやほうれん草など野菜には、栽培過程で使われた農薬がごく微量残留することがあります。こうした農薬残留が腸内細菌叢(腸内フローラ)に影響を与え、それが消化器の不調や炎症性腸疾患(IBD)とどうつながるのか、これまで人を対象にした研究がどこまで明らかにしてきたのかを整理したレビュー論文が、コンプリ…
公開日: 2026年09月10日 08:57
インゲンマメの種皮模様と栄養成分は品種と栽培環境でどう変わるのか
インゲンマメ(Phaseolus vulgaris L.)は、世界中で人が直接食べる豆類の中でも消費量の多い作物であり、多くの地域で重要な栄養源となっています。豆の種類によって種皮の色や模様はさまざまですが、その見た目の違いと、たんぱく質やミネラルといった栄養成分との関係は、これまで十分に整理されて…
公開日: 2026年09月09日 04:48
調理方法によって変わる焼き肉料理の多環芳香族炭化水素(PAH)量――トルコの伝統ミートボール研究から
炭火で肉を焼くと香ばしい風味が生まれる一方で、焦げや煙とともに多環芳香族炭化水素(PAH)と呼ばれる化学物質が生成されることが知られています。PAHは主に有機物の不完全燃焼によって発生し、食品中の含有量は国際的に注目されてきたテーマです。今回紹介する研究は、トルコの伝統的な食品であるアクチャアバット…
公開日: 2026年09月08日 20:31