研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
食品加工は腸内細菌と代謝の健康にどう関わるのか:人と実験の研究を比べて整理したレビュー
食品加工は、安全性や保存性を高め、食べやすく消化しやすくします。一方で、食品の構造(食品マトリックス)を変えたり、腸内細菌がエサにできる成分を減らしたり、添加物や加熱で生じる物質を加えたりもします。著者らは、こうした変化が腸内細菌叢と代謝の健康にどう関わるのかを、批判的レビューとして整理しました。
公開日: 2026年10月12日 06:13
妊娠・授乳期に食べる伝統的なアフリカの発酵食品が、子どもの脳のグリア細胞とストレス耐性に関わる可能性を論じた仮説論文
脳には神経細胞のほかに、それを支え、免疫や炎症を調節する「グリア細胞」があります。代表的なものが、脳内の免疫を担うミクログリアと、神経細胞の代謝や血液脳関門(血液中の物質が脳へ入るのを制限する仕組み)の維持を担うアストロサイトです。論文によると、これらの細胞は妊娠後期から出生後まもない時期(周産期)…
公開日: 2026年10月12日 05:41
拒食症の栄養回復期に腸内細菌叢と消化器症状をどう捉えるかを整理した文献レビュー
神経性やせ症(拒食症)は、食事の極端な制限、体重増加への強い恐れ、体型のとらえ方のゆがみを特徴とする精神疾患です。生涯有病率は女性で最大4%、男性で0.3%と推定されています。長く続くエネルギー不足は、ホルモン、消化管の動き、免疫、体組成、代謝など全身に影響します。そのため治療では、体重を戻すことに…
公開日: 2026年10月12日 05:22
コンブチャの微生物共同体「SCOBY」を、茶以外の食品の発酵に使う研究をまとめたレビュー
コンブチャは、甘くした茶を発酵させて作る伝統的な飲料です。発酵を担うのは、細菌と酵母が一緒に暮らす微生物の集まりで、SCOBY(細菌と酵母の共生培養)と呼ばれます。微生物は、発酵液の中と、液面にできるセルロースを多く含む膜の両方にすみ分けています。酵母は砂糖を分解してエタノールをつくり、酢酸菌がその…
公開日: 2026年10月12日 05:19
腸内細菌と心臓をつなぐ「腸–心臓軸」:微生物がつくる物質、地中海食と伝統的トルコ食、個別化医療をまとめた総説
心臓や血管の病気(心血管疾患)は、予防や治療が進んだ今も世界の死因の第一位で、年間およそ1790万人が亡くなっていると著者らは紹介しています。近年、その背景にある仕組みの一つとして注目されているのが「腸–心臓軸」という考え方です。腸にすむ膨大な数の微生物(腸内細菌叢)が、代謝や免疫、血管の状態の維持…
公開日: 2026年10月12日 05:16
潰瘍性大腸炎を「代謝の切り替え」から捉え直す総説:食事・腸の細胞・腸内細菌のつながり
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる病気で、原因はまだ分かっていません。著者らによると、欧米で多い病気とされてきましたが、近年は東アジアの新興工業国でも患者が急速に増えています。発症には、生まれつきの体質(遺伝的な感受性)と環境要因の両方が関わると考えられています。
公開日: 2026年10月12日 04:47
32の腸内細菌培養を同時に進める大腸モデル「HUGS」の開発と検証
ヒトの腸には膨大な数の微生物がすみ、食物繊維を分解して酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸をつくっています。こうした腸内細菌の働きを人や動物を使わずに調べる方法として、腸の環境を試験管の中で再現する「in vitro腸モデル」が使われてきました。
公開日: 2026年10月12日 04:38
食物繊維の「構造の多様性」が腸内細菌の働きを左右する:糖鎖を中心に据えた新たな見方の提案
食物繊維は、胃や小腸で消化・吸収されずに大腸まで届く成分です。大腸では腸内に暮らす微生物の重要な「えさ」となります。食物繊維の正体は、糖がいくつもつながった「糖鎖(グライカン)」と呼ばれる分子で、その構造は非常に多様です。
公開日: 2026年10月11日 06:15
マンゴー果肉と酵素処理は低アルコールビールの性質をどう変えるか
アルコールを含まない、または少ないビールへの関心が高まっています。果物を加えれば風味や成分の面で特色を出せますが、果肉に含まれるペクチン(果物の細胞をつなぐ食物繊維の一種)などがビールを濁らせ、見た目や安定性を損なうことがあります。
公開日: 2026年10月10日 22:27
米たんぱく質分解物が高脂肪食ラットの盲腸内N-アセチルアミノ酸を回復させたとする研究
食品のたんぱく質を分解した素材や発酵食品には、「ピログルタミルペプチド」と呼ばれる特殊な形のペプチドが広く含まれています。これは、端にグルタミンをもつペプチドが酵素を使わずに変化してできるもので、消化酵素で分解されにくい性質が報告されています。その一つであるピログルタミルロイシン(pyroGlu-L…
公開日: 2026年10月10日 22:04
オクラ抽出物と乳酸菌を組み合わせたサプリメントの便秘への効果と安全性を調べた単群試験
便秘は世界の成人の約10〜15%にみられるとされる、身近な消化器の不調です。命に関わることはまれですが、生活の質や仕事の効率を下げ、不安や腹部の不快感にもつながると研究チームは指摘しています。下剤などの治療は短期的には効果があるものの、長く使うと効きにくくなる、依存が生じる、張りやけいれん、体内のミ…
公開日: 2026年10月10日 21:56
食事と腸内細菌の関連はどこまで一致するか――線形モデルを使った複数のヒト研究を比べた報告
私たちが何を食べるかと、腸の中に住む細菌の集まり(腸内細菌叢、マイクロバイオーム)との関係は、健康づくりに役立つ重要な手がかりになると考えられています。一方で、こうした関係を調べる研究の進め方は研究ごとに大きく異なり、その違いが研究結果に影響しうることも指摘されています。
公開日: 2026年10月10日 06:27