研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
脂肪肝(MASLD)の栄養対策と「肝臓の老化」指標をめぐる研究の現状を整理した総説
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)は、肝臓に脂肪がたまり、さらに肥満や血糖・脂質の異常などの心臓や代謝にかかわる危険因子を少なくとも一つもつ状態を指します。2023年の国際的な合意で定義された呼び名で、それ以前は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼ばれていました。著者らによると、NA…
公開日: 2026年10月20日 22:23
植物由来の栄養は更年期移行期の心の健康とどう関わるか――これまでの証拠と今後の研究課題を整理したレビュー
閉経に向かう数年間は「周閉経期(更年期移行期)」と呼ばれます。この時期には卵巣から出るホルモンの量が大きく揺れ動き、抑うつ、不安、いらだち、睡眠の乱れが起こりやすくなります。論文が引用する米国の大規模追跡調査では、42〜52歳の女性3,302人のうち23%が、調査開始時点で抑うつ症状の得点が高い状態…
公開日: 2026年10月20日 21:58
世界の甲状腺がん罹患率と食料供給・社会経済要因の関係を国単位で探った研究
甲状腺がんは、ホルモンをつくる臓器にできるがんの中で世界的に最も多いものです。論文によると、2022年には世界で約82万人が新たに診断され、年齢構成の違いをそろえた罹患率は過去30年ほど年3〜4%のペースで上昇してきました。国による差も大きく、10万人あたり1人未満の地域がある一方、25〜30人を超…
公開日: 2026年10月17日 22:04
肝硬変の栄養リスクを血液検査値とGDF15で評価する予測モデルの開発
肝硬変の患者では低栄養がよく見られ、感染症、生活の質の低下、死亡率の上昇などの好ましくない経過と関連することが知られています。低栄養は、食事量の減少、全身の炎症、代謝の乱れ、筋肉量の減少などが複雑に絡み合って生じると考えられています。
公開日: 2026年10月13日 14:40
加熱加工食品にできた蛍光性AGEsを減らす乳酸菌株の探索と評価
終末糖化産物(AGEs)は、食品を加熱したときに糖とたんぱく質が反応してできる安定な化合物です。焼き菓子やローストした食品に多く含まれ、とくに加熱加工した乳製品や肉製品で多いとされています。論文は背景として、AGEsを多く含む食事を長く続けることが、2型糖尿病や心血管疾患などの慢性疾患のリスク上昇と…
公開日: 2026年10月12日 09:56
砂糖入り飲料の摂取と「コニシティ指数」は中高生の心の健康とどう関係するか
思春期の心の健康は、世界的に大きな公衆衛生の課題になっています。論文の冒頭で著者らは、世界保健機関のデータとして思春期の約10〜20%が何らかの精神的な問題を経験しており、その約半数が14歳より前に始まるという状況を紹介しています。中国国内についても、中学生の抑うつ症状のとりまとめ研究で約26.17…
公開日: 2026年10月03日 23:53
中国の学齢期の子どもにおける身体活動・娯楽目的の画面視聴時間・食事の脂質割合の組み合わせと体重の状態
子どもや若者の過体重・肥満は、代謝や骨格、心理社会的な面など幅広い健康課題と関連することが知られています。中国では食のあり方や交通、学校生活、都市環境が急速に変化するなかで、子どもの体格にも変化が生じてきました。こうした背景から、変えられる生活習慣に注目が集まっていますが、身体活動、座って画面を見る…
公開日: 2026年09月30日 04:26
海辺の食用植物シチメンソウの抽出物が高尿酸血症と腎障害にもたらす影響を調べた研究
高尿酸血症は、体内でプリン体が分解されてできる最終産物である尿酸が血液中に過剰にたまる代謝異常です。論文によれば、成人における推定有病率はおよそ21%とされ、痛風だけでなく腎臓の機能低下や炎症性の障害とも深く関わることが知られています。ヒトの尿酸のおよそ67%は体内で作られ、残りの約3分の1は食事由…
公開日: 2026年09月28日 17:15
腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸と「駆出率が保たれた心不全」——総説論文が整理した現状
心不全のうち「駆出率が保たれた心不全(HFpEF)」は、心臓が血液を送り出す力(左室駆出率)は50%以上に保たれているのに、息切れ・倦怠感・むくみといった心不全の症状が現れる病態です。心臓がうまく拡がって血液を受け入れる「拡張機能」の障害が特徴で、著者らによれば、加齢、高血圧、肥満、糖尿病、冠動脈疾…
公開日: 2026年09月25日 08:36
乳幼児期の睡眠・外遊び・食事と肥満の関連を調べた中国・江蘇省の多施設調査
子どもの肥満は、小児期のぜんそくや睡眠時無呼吸、心血管疾患、2型糖尿病などのリスクと関わり、長期的には成人期の肥満や慢性疾患とも関連するとされています。その原因は行動、遺伝、身体活動、環境など多くの要因が絡み合うと考えられてきましたが、著者らは、生後から6歳までという早い時期に焦点を当てた研究がとく…
公開日: 2026年09月21日 07:40
心の状態と食事は互いに影響し合う——慢性疾患の管理をめぐる総説
肥満、2型糖尿病、心血管疾患、慢性の消化器疾患、慢性腎臓病といった慢性疾患は、世界の健康課題の中心にあります。著者らは、世界保健機関(WHO)のデータとして、2021年に非感染性疾患が世界で少なくとも4,300万人の死亡をもたらし、パンデミック関連を除く全死亡のおよそ75%を占めたと紹介しています。…
公開日: 2026年09月13日 17:20
ビタミンDが低いと脂肪肝は増えるのか——3万5千人の健診データで探る
健康診断で測る項目の一つにビタミンD(血中の25-ヒドロキシビタミンD、25(OH)Dという物質)があります。骨の健康に関わることで知られていますが、近年はエネルギー代謝や免疫、炎症にも関与すると考えられるようになってきました。今回紹介する研究は、このビタミンDの血中濃度と、肝臓に脂肪がたまる「代謝…
公開日: 2026年09月05日 01:33