研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
ブドウ『マスカット・ハンブルグ』の香り成分を生む遺伝子を探る
ブドウの香りは果実の品質や商品価値、消費者の好みを左右する重要な要素です。品種は香りの特徴によって、強い香りを持つマスカット系、マスカット系ではないが香りのある品種、そしてモノテルペンに依存しない中性系などに分けられます。マスカット系の特徴であるバラのような香りは、主にモノテルペンと呼ばれる低分子の…
公開日: 2026年09月19日 07:27
果実の色ごとに異なる代謝の姿――スモモ3品種を網羅的に調べた研究
スモモはバラ科の主要な果樹で、北半球の温帯から亜熱帯で広く栽培されています。論文は、2024年の世界生産のおよそ54%を中国が占め、年間約690万トンに達すると紹介しています。果実の色は緑がかった黄色から赤、紫、黒まで幅広く、消費者が手に取るかどうかを左右する重要な見た目の手がかりです。そしてこの色…
公開日: 2026年09月19日 07:08
クコの枝ぶりを遺伝子操作で作り替える――ゲノム編集で「実の付き方」を変えた研究
クコ(ゴジベリー)はナス科の落葉性の低木で、薬用・栄養面で価値の高い果実をつけます。しかし研究チームによると、需要が伸びる一方で収穫作業が産業拡大の大きな壁になっています。中国・寧夏では収穫期が6月から10月まで続き、果実の熟し方がそろわないため毎週摘み取る必要があり、労力とコストがかさむと報告され…
公開日: 2026年09月18日 06:29
イチゴの萎凋病抵抗性を支える「素早い遺伝子の切り替え」——抵抗性品種と感受性品種の比較研究
イチゴは世界的に重要な果樹作物ですが、土壌に潜む病原菌が大きな脅威となっています。なかでもフザリウム萎凋病は、糸状菌(カビの仲間)である Fusarium oxysporum が原因で、イチゴの維管束(水や養分を運ぶ組織)を侵して通導を妨げ、萎れや葉の黄化を引き起こし、最終的には枯死に至らせる病害で…
公開日: 2026年09月18日 04:53
エサのデンプン量を変えると養殖チョウザメの体はどう応答するか——絶滅危惧種ヨウスコウチョウザメの稚魚を対象にした給餌試験
魚のエサ(飼料)にかかる費用は、養殖の経営を左右する大きな要素です。デンプンなどの炭水化物は比較的安価なエネルギー源で、うまく利用できれば、タンパク質や脂質がエネルギーとして消費されるのを抑え、飼料コストを下げられると考えられています。ただし研究チームによれば、魚は家畜に比べて炭水化物を利用する効率…
公開日: 2026年09月17日 19:26
稲の一期作を飼料に、二期作を米に――「飼料・穀物兼用生産体系」に適した品種を探る
イネには、一度目の収穫のあとに刈り株に残った芽が伸びて、もう一度実らせる「再生二期作(再生稲)」という栽培法があります。中国・四川盆地では気候の温暖化にともなって再生稲を育てられる期間が延び、栽培に適した地域が北や西へ広がってきたと、これまでの研究で報告されています。田んぼを増やさずに年二回の収穫が…
公開日: 2026年09月17日 13:33
施設園芸のコストと便益を測る——中国の温室農業を環境と経済の両面から評価した研究
温室(ビニールハウスなどの施設)を使う農業は、温度や湿度といった環境を細かく制御することで、野菜や果物を一年を通して安定的に供給する役割を担っています。一方で、その環境への影響と経済的なコスト、そして差し引きで得られる便益を一体として評価した研究は、これまで多くありませんでした。
公開日: 2026年09月17日 11:16
ジャガイモの遺伝子StBIN2を過剰発現させると塩ストレス耐性が高まる
ジャガイモは小麦、イネ、トウモロコシに次ぐ世界第4位の食用作物で、デンプンのほかタンパク質やアミノ酸、ビタミン、ミネラルを豊富に含みます。一方で土壌の塩類化は世界的な課題であり、論文によれば2021年時点で塩害を受けた土壌は世界で8億3300万ヘクタールを超えています。ジャガイモは塩ストレスに中程度…
公開日: 2026年09月17日 10:15
収穫後の果実を守る「植物免疫エリシター」——農薬に頼らない病害管理をめぐる総説
果実はビタミンや食物繊維、水分の供給源として食生活に欠かせず、国際的な農産物貿易の柱でもあります。しかし論文の著者らは、貯蔵や輸送の段階で失われる果実が多く、毎年大きな経済的損失が生じていると指摘しています。果実が傷む原因は熟成や老化だけではなく、病原性のカビ(糸状菌)による収穫後病害が大きな要因で…
公開日: 2026年09月17日 08:54
除草剤をナノ粒子化して小麦畑の雑草を抑える——少ない散布量で収量を守る試み
小麦は世界人口のおよそ3分の1にとって主食であり、人類が摂取するカロリーの約20%を占めるとされます。しかし雑草の繁茂は収穫量を25〜30%減らしうる大きな脅威で、その対策として合成除草剤が広く使われてきました。一方で、除草剤の大量・高頻度の使用は生態系や環境への懸念を招いており、防除効果を保ちなが…
公開日: 2026年09月17日 07:24
山椒の「しびれ」の強さを持ち運べる電気化学装置と機械学習で測る試み
山椒のしびれるような辛味(ピリッとした刺激の強さ)は、これまで人の官能評価パネルによる主観的な判定か、実験室の機器分析に頼ってきました。研究チームは、どちらも産地や加工の現場でその場で測るには向かないと指摘しています。
公開日: 2026年09月17日 04:52
穂肥を1回にまとめても収量と窒素利用効率は保てるか——中国南部のハイブリッドイネ試験
イネ栽培では、窒素肥料を生育段階ごとに何度も分けて施す方法が、収量と窒素利用効率(施した窒素がどれだけ収量に結びつくかを示す指標)を高めるうえで有効とされてきました。しかし研究チームは、中国の農村で労働力不足が進み、農業者の高齢化や大規模経営化が進むなかで、施肥の回数が多い技術は現場で敬遠されつつあ…
公開日: 2026年09月16日 04:52