研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
おからを発酵させると何が変わるのか――微生物の入れ替わりと成分の変化を追った研究
豆腐や豆乳をつくる過程で大量に出る「おから」(大豆残渣)は、タンパク質や炭水化物を多く含み、家畜の飼料として使える可能性があります。しかし水分が多いため傷みやすく、保存が難しいという課題があります。そこで古くから使われてきたのが、微生物の力を借りて保存性と栄養価を高める「発酵」です。
公開日: 2026年09月28日 15:28
高脂肪食のマウスで腸内細菌Phocaeicola dorei が糖・脂質の乱れをやわらげたとの報告
血糖と脂質のバランスが崩れた状態は「糖脂質代謝異常」と呼ばれ、研究チームによれば、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくくなること)や慢性的な炎症、腸内細菌のバランスの乱れなどが関わるとされています。既存の薬としてオルリスタットやメトホルミンがあり効果ははっきりしているものの、著者らは長期使用時の忍…
公開日: 2026年09月26日 06:47
食事と腸内細菌は逆流性食道炎に関わるか——遺伝情報と臨床データを組み合わせた研究
胃の内容物が食道へ逆流し、胸やけや酸っぱいものがこみ上げる症状を起こす病気を胃食道逆流症(GERD)といいます。論文によれば、欧米では有病率が長く10〜20%の間で推移し、アジアでも過去10年で急激に増加してきました。生活の質を大きく損なううえ、逆流が続くと逆流性食道炎やバレット食道、食道腺がんへ進…
公開日: 2026年09月25日 06:50
宇宙変異株の乳酸菌がヨーグルトの質を高める――多糖の増産に着目した研究
乳酸菌などの微生物がつくり出す「菌体外多糖(EPS)」は、食品のとろみづけや乳化、ゲル化を助ける成分として食品産業で広く使われてきました。これまでは外部で製造したEPSを原料として加える方法が一般的でしたが、研究チームは、発酵の過程で乳酸菌自身にEPSをつくらせる「その場(in situ)生産」に注…
公開日: 2026年09月24日 17:34
塩分濃度の違いが豆チの微生物と香りをどう変えるか——中国の伝統的発酵大豆食品を微生物解析と代謝物解析で調べた研究
豆チ(トウチ)は、大豆を発酵させてつくる中国の伝統的な調味食品です。研究チームの説明によれば、その起源は漢代までさかのぼり、炒め物や魚・肉・野菜の料理、缶詰などの風味づけに広く使われてきました。使われる微生物の種類によっていくつかの型に分けられ、広東省の陽江豆チは、コウジカビ(アスペルギルス)を用い…
公開日: 2026年09月24日 08:32
腸内細菌由来の代謝物を介してアレルギー性喘息を和らげる乳酸菌の働き
アレルギー性喘息は喘息の中で最も多いタイプで、気道がふさがりやすくなり、粘液が過剰に作られ、好酸球という白血球が気道に集まって炎症を起こします。論文によれば、こうした反応の中心にあるのは「Th2細胞」と呼ばれる免疫細胞が優位になる状態で、そこから出るIL-4、IL-5、IL-13といった物質がアレル…
公開日: 2026年09月24日 08:10
腸内細菌と加齢性炎症からみる高齢者の心血管・代謝の健康——食事による介入戦略を整理した総説
世界的に高齢化が急速に進むなかで、心血管疾患やメタボリックシンドローム、2型糖尿病といった心血管・代謝系の病気の負担が増しています。著者らは、これらに共通する土台として「インフラメイジング(inflammageing)」に注目しました。これは加齢にともなって現れる、感染によらない慢性的で弱い炎症のこ…
公開日: 2026年09月23日 17:42
老いと腸内細菌、そして高齢発症てんかん — 研究チームが提唱する仮説の枠組み
高齢になってから発症するてんかんは、一般に60歳以降(疫学や老年医学の研究では65歳を区切りとする場合もある)に始まるてんかんを指します。世界的な高齢化にともない、神経学上も公衆衛生上も重要性を増している一方で、その生物学的な成り立ちは十分に解明されていない、と著者らは述べています。高齢のてんかん患…
公開日: 2026年09月23日 05:49
食物アレルギーの「治療後も続く無反応」を説明できるか——腸内細菌・短鎖脂肪酸・制御性T細胞をつなぐ枠組みの検討
食物アレルギーは、原因となる食品を誤って口にしたときの急性症状やアナフィラキシーの危険に加え、日々の食品表示の確認や周囲との調整といった負担を伴う疾患です。現在広く研究されている積極的な治療法が経口免疫療法(OIT)で、原因食品を少量から繰り返し摂取することで反応を起こす量の閾値を上げます。ただし著…
公開日: 2026年09月23日 05:40
中国の伝統発酵食品「豆汁児」由来の乳酸菌がインフルエンザ感染マウスを保護したとする報告
中国には「豆汁児(ドウジャール)」と呼ばれる、1000年以上の歴史をもつ伝統的な発酵食品があります。研究チームによれば、この食品には有益な微生物が複雑な集団をつくって存在しています。
公開日: 2026年09月22日 21:39
食物繊維の抗肥満作用を仲立ちする腸内細菌由来の代謝物「ロイシン酸」
肥満は世界中で広く見られる代謝の異常で、腸内細菌叢(腸内にすむ細菌の集まり)のバランスの乱れ(ディスバイオシス)と密接に関係することが知られています。しかし、腸内細菌そのものや、細菌が行う代謝が肥満のなかで具体的にどのような役割を果たしているのかは、はっきりしていませんでした。
公開日: 2026年09月22日 21:29
急性心筋梗塞のあとに起きる「腸内細菌の移行」と予後との関係を調べた研究
急性心筋梗塞(AMI)は、心臓に血液を送る血管が詰まって心臓の筋肉が傷つく病気で、発症が急で進行が速いことが知られています。近年は治療法の進歩で短期の生存率が改善した一方、退院後に心不全や重い不整脈、心筋梗塞の再発といった重大な心血管イベント(MACE)を起こす患者が一定数いることが課題として残って…
公開日: 2026年09月21日 07:22