研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
菜種油の脱ガム法を比べる:リン脂質の回収と有用成分の行方
菜種油は不飽和脂肪酸を多く含む食用油として広く使われていますが、搾ったばかりの粗油には、油の主成分であるトリアシルグリセロールのほかに、リン脂質、トコフェロール、植物ステロール、カロテノイドといった微量成分が含まれています。このうちリン脂質は、水と油の両方になじむ性質をもち、精製の工程では「ガム」と…
公開日: 2026年09月19日 08:43
近赤外分光法でキャッサバ品種の品質をすばやく見分ける――67品種で検証した予測モデルの試み
キャッサバは熱帯・亜熱帯地域の重要ないも類で、世界で10億人を超える人々の主食となっている作物です。国連食糧農業機関(FAO)によれば2022年の世界生産量は3億トンを超えました。その塊根は乾物の大部分がでんぷんで、食品用途にも非食品用途にも広く使われています。
公開日: 2026年09月19日 08:23
ラクダ乳の脂肪を使った母乳脂質の代替品づくり — 母乳との類似性を比べた研究
母乳は乳児の栄養の基準とされますが、著者らによれば、生後0〜6か月で完全母乳育児を受けている乳児は44%にとどまります。母乳が得られない場合には育児用ミルク(乳児用調製粉乳)が代わりに用いられます。乳児のエネルギー摂取のおよそ半分は脂肪が占めるため、脂肪の質をどこまで母乳に近づけられるかが課題になり…
公開日: 2026年09月19日 08:15
産地の違いで変わるか — 中国貴州省8産地のイガナシ(刺梨)果実由来多糖の比較研究
イガナシ(学名 Rosa roxburghii Tratt.、中国名「刺梨」)は、中国南西部の山地で栽培されるバラ科の果実で、現在の商業生産の中心は貴州省です。この果実にはビタミンC(アスコルビン酸)やポリフェノールなどとともに「多糖」が多く含まれます。多糖とは糖がいくつもつながった大きな分子のこと…
公開日: 2026年09月19日 08:07
超音波と加熱を組み合わせたソラマメたんぱく質の構造改変 —— 機能性・消化性とコレステロール代謝への影響を調べた研究
植物由来のたんぱく質への関心が高まるなか、ソラマメ(ファバビーン)はたんぱく質を多く含み、栽培の負担が比較的小さい原料として注目されています。ただし著者らによれば、ソラマメのたんぱく質は分子が固く折りたたまれた「球状」の構造をしており、水となじみにくく、消化酵素による分解も受けにくいという課題があり…
公開日: 2026年09月19日 08:01
超音波処理に弱アルカリ性電解水を組み合わせ、ナンキョクオキアミタンパク質と没食子酸の結合を高める試み
ナンキョクオキアミは年間の漁獲量が30万トンを超える海洋資源ですが、その多くは飼料など付加価値の低い用途に回っています。オキアミから取り出したタンパク質(AKP)はアミノ酸組成のバランスがよく消化されやすい一方、等電点付近(pH4〜5)で溶けにくく、加工中に固まりやすいため、乳化する力や加熱でゲルに…
公開日: 2026年09月19日 07:57
低圧過熱蒸気による米の乾燥 ― 水分の減り方と粒の硬さ・割れやすさを調べた研究
収穫した籾は、貯蔵や精米に適した水分まで乾燥させる必要があります。ただし急に水分を抜くと、粒の表面と内部で水分の差が大きくなり、不均一な収縮によって内部にひずみや亀裂が生じます。こうした亀裂は、その後の取り扱いや精米の工程で粒が割れる原因になり得ると、これまでの研究で指摘されてきました。
公開日: 2026年09月19日 07:34
ブドウ『マスカット・ハンブルグ』の香り成分を生む遺伝子を探る
ブドウの香りは果実の品質や商品価値、消費者の好みを左右する重要な要素です。品種は香りの特徴によって、強い香りを持つマスカット系、マスカット系ではないが香りのある品種、そしてモノテルペンに依存しない中性系などに分けられます。マスカット系の特徴であるバラのような香りは、主にモノテルペンと呼ばれる低分子の…
公開日: 2026年09月19日 07:27
ランチョンミートの加熱殺菌温度が品質と香りに与える影響を調べた研究
ランチョンミートは、豚肉にでんぷんやたんぱく質、調味料などを混ぜ合わせ、缶やケーシングに詰めて加熱してつくる乳化型の食肉製品です。加熱は微生物を殺したり増殖を抑えたりして安全性を確保するための工程ですが、同時にたんぱく質の固まり方(ゲル化)や水分の保持、香りの生成を左右し、製品の仕上がりそのものを決…
公開日: 2026年09月19日 07:14
果実の色ごとに異なる代謝の姿――スモモ3品種を網羅的に調べた研究
スモモはバラ科の主要な果樹で、北半球の温帯から亜熱帯で広く栽培されています。論文は、2024年の世界生産のおよそ54%を中国が占め、年間約690万トンに達すると紹介しています。果実の色は緑がかった黄色から赤、紫、黒まで幅広く、消費者が手に取るかどうかを左右する重要な見た目の手がかりです。そしてこの色…
公開日: 2026年09月19日 07:08
心不全患者と医療者は「低栄養リスク」をどう捉えているか——インタビュー調査からの報告
心不全は心臓の病気が進んだ状態で、入院や死亡の割合が高く、医療費の負担も大きい病気だと論文は説明しています。著者らによれば、心不全の患者では低栄養が多くみられ、外来か入院か、また評価方法によって幅はあるものの、その割合は20〜80%と報告されてきました。低栄養は心臓の働きをさらに悪化させ、感染や再入…
公開日: 2026年09月19日 06:50
お茶と心血管の健康をめぐる研究レビュー——期待される仕組みと、まだ残る不確かさ
心血管疾患は、世界で最も多くの病気や死亡の原因となっている問題のひとつです。一方で、チャノキ(学名カメリア・シネンシス)から作られるお茶は世界中で広く飲まれており、その中には体内のさまざまな働きに関わる可能性のある成分が含まれています。そのため、お茶をよく飲む習慣と心臓や血管の健康との関係は、長年に…
公開日: 2026年09月19日 06:37