著者の所属・活動拠点の国は、フランスです。

掲載誌:Meat Science

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

牛の枝肉(食肉用に処理した胴体)に含まれる筋肉と脂肪の割合は、取れる肉の量や肉の品質を判断する手がかりになります。研究チームは、牛の第6肋骨の部位を画像解析で調べ、脂肪のつき方と、ロース芯と呼ばれる背中の主要な筋肉(胸最長筋)の面積を数値で捉えることを目指しました。

そのうえで、若い雄牛か雌牛かといった牛の区分や、肥育の方法などの飼育管理によって、これらの値がどう違うかを調べています。調べた脂肪は、皮下脂肪、筋肉と筋肉の間にある筋間脂肪、筋肉の内部に入り込んだ筋内脂肪(いわゆる霜降り)の3種類です。

調べた牛と測定の方法

対象はシャロレー種の牛519頭で、内訳は若い雄牛144頭、未経産の雌牛117頭、繁殖を終えて出荷された雌牛(廃用牛)258頭です。

著者らは画像解析から5つの指標を求めました。背中の僧帽筋に接する皮下脂肪の面積と筋間脂肪の面積、ロース芯の面積、ロース芯を25%広げた範囲に含まれる筋間脂肪の面積、そしてロース芯の内部にある筋内脂肪の面積です。

主な結果

画像解析の結果、雌牛は若い雄牛より脂肪の量が有意に多いことが確認されました。一方で、どの区分の牛でも、飼育管理の違いが第6肋骨部位の脂肪量に与える影響は小さいと報告されています。

いくつかの違いも示されました。若い雄牛では、より高い月齢でと畜され、主に乾草を中心とした肥育飼料を与えられた牛は、より若い月齢でと畜され、トウモロコシサイレージを含む飼料で肥育された牛より、ロース芯の筋内脂肪の面積が大きくなっていました。雌牛では、放牧で肥育された牛は、牛舎で濃厚飼料の多い餌を与えられた牛より、僧帽筋に接する筋間脂肪の面積が小さくなっていました。

また、牛の区分による違いと、雌牛の飼育管理による違いについては、画像解析で得た結果が、従来の格付け(評価)方法で得られた結果と同様だったと報告されています。

研究が示すこと

この研究は、第6肋骨部位の画像解析によって、牛の区分や飼育管理による脂肪と筋肉の違いを数値として捉えられることを示しました。雄と雌の差ははっきり現れた一方、飼い方による違いは限られた指標にとどまったという結果は、肉牛の枝肉の特徴を理解するうえでの一つの手がかりとなります。

原著論文の著者・所属:Julien Soulat(Université Clermont Auvergne, INRAE, VetAgro Sup, UMR Herbivores, F-63122 Saint-Genès-Champanelle, France. Electronic address: [email protected])、Valérie Monteils(Université Clermont Auvergne, INRAE, VetAgro Sup, UMR Herbivores, F-63122 Saint-Genès-Champanelle, France)、Bruno Meunier(Université Clermont Auvergne, INRAE, VetAgro Sup, UMR Herbivores, F-63122 Saint-Genès-Champanelle, France)、Muriel Bonnet(Université Clermont Auvergne, INRAE, VetAgro Sup, UMR Herbivores, F-63122 Saint-Genès-Champanelle, France)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Julien Soulat, Valérie Monteils, Bruno Meunier, et al. Assessed the effects of the cattle category or the rearing management on the 6th rib composition using image analysis. Meat Science 2026-10-02. DOI: 10.1016/j.meatsci.2026.110232. 原著ライセンス:CC BY.