研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
卵白タンパク質の繊維化とγ-シクロデキストリンの濃度が水中油滴エマルションに与える影響
卵白タンパク質は、ゲル化や泡立ち、乳化といった加工上有用な性質を備えた食品素材です。しかし天然のままでは、分子が球状に折りたたまれて内部の疎水性の部分(油になじみやすい領域)が表面に出にくく、油と水の境界で働く力が制限されると考えられてきました。そこで用いられるのが「繊維化(フィブリル化)」です。酸…
公開日: 2026年09月30日 05:38
廃糖蜜を炭素源に用いた酵母の脂質生産――培養温度とC/N比が多価不飽和脂肪酸の組成を左右する
オメガ3脂肪酸をはじめとする多価不飽和脂肪酸(PUFA)は、細胞膜の構造や炎症反応の調節などに関わる栄養成分です。論文によれば、ヒトはオメガ3脂肪酸を体内で合成できないため食事から摂る必要があり、従来は魚油や植物油が供給源となってきました。しかし著者らは、その生産には環境面・経済面・持続可能性の面で…
公開日: 2026年09月30日 05:34
黄海北部・遼寧省沿岸のキツネメバル(Sebastes schlegelii)の成長と資源状態を調べた研究
キツネメバル(学名 Sebastes schlegelii、中国では「黒魚」とも呼ばれる)は、岩礁域に生息する冷温帯性の底生魚で、成長が比較的速く、味も良いため経済的価値の高い魚種です。中国・遼寧省沿岸の黄海北部には島が多く、この魚にとって好適な生息場所となっています。しかし著者らは、近年の過剰漁獲…
公開日: 2026年09月30日 05:30
魚の健康を支える「見えないバランス」——プレバイオティクスとプロバイオティクスに関する総説
世界の水産養殖は食料供給で大きな役割を担っており、著者らによれば2024年には養殖された水生動物の生産量が1億トンを超えました。需要の高まりを受けて、この分野には生産量を増やすだけでなく、効率的で持続可能な仕組みを目指すことが求められています。
公開日: 2026年09月30日 05:25
キルカアチメロンの種からつくった飲料を、ゲル化剤で「プリン」にできるか──粘りと固さの性質を調べた研究
果物や野菜の加工では、皮や搾りかす、種といった副産物が大量に生まれ、栄養面や加工面での価値を残したまま廃棄されることが少なくありません。メロンの種にも脂質・タンパク質・炭水化物・ミネラルが相応に含まれており、油の原料としてだけでなく、食品の材料そのものとして使えないかが以前から検討されてきました。
公開日: 2026年09月30日 05:21
コオロギのタンパク質を酵素で分解した素材は、ウズラの腸内細菌のバランスを変えるか
家畜の飼育では、病気の治療だけでなく成長促進の目的でも抗生物質が広く使われてきました。研究チームは、その使いすぎが畜産物への残留や薬剤耐性(抗生物質が効きにくい細菌が増えること)につながり、世界的な健康上の問題になっていると指摘しています。論文では、世界保健機関が2014年に薬剤耐性を世界の健康上の…
公開日: 2026年09月30日 05:16
クロスカントリースキー選手における4週間のグルタミン摂取と腸内細菌叢の変化
腸内細菌叢は、代謝の調節や免疫の働き、腸の粘膜が異物を通しにくく保つ「腸管バリア機能」の維持に関わるとされ、近年はアスリートの健康や運動能力に影響する要因としても注目されています。クロスカントリースキーは長時間の練習と高いエネルギー消費を伴う持久系競技で、こうした負荷が消化管の働きや腸内細菌の構成に…
公開日: 2026年09月30日 05:12
農薬残留分析の最新動向を整理した総説 ― LC–MS/MSと前処理法の進展(2020〜2025年)
食品に残った農薬を正確に測ることは、食の安全や環境保全、そして公衆衛生を守るうえで欠かせません。この総説の著者らは、その分析に広く使われている「LC–MS/MS(液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析法)」をめぐる近年の技術動向を整理しています。
公開日: 2026年09月30日 05:08
高齢者の便秘に対する3種の生きた菌を含む口腔内崩壊錠——8週間の単群試験による安全性と前後比較の報告
慢性的な便秘は高齢者によく見られ、排便の習慣だけでなく生活の質や日常生活の動作にも影響しうる問題だと、研究チームは指摘しています。高齢者では便秘が虚弱や複数の持病、多剤併用と重なりやすく、安全で扱いやすく、体に負担の少ない選択肢が日常診療で求められているという問題意識が、この研究の出発点にあります。
公開日: 2026年09月30日 05:01
腸内細菌ハフニア・アルベイとそのタンパク質抽出物がマウス腸管の消化酵素に与える影響
肥満や糖尿病の広がりを背景に、腸内細菌のバランスを整える手段として、プロバイオティクス(健康によい働きが期待される生きた微生物)への関心が高まっています。その一つが Hafnia alvei(ハフニア・アルベイ)HA4597 という細菌株で、一部のソフトチーズの製造にも使われ、健康な人の腸内にも存在…
公開日: 2026年09月30日 04:56
雑穀を使ったインスタント甘味プレミックスの開発と、焙煎による品質への影響を調べた研究
この研究で著者らは、パールミレット(日本では「トウジンビエ」と呼ばれる雑穀)を主原料とした、お湯などを加えるだけで食べられるインスタントの甘味プレミックス(あらかじめ材料を混ぜ合わせた粉状の調製品)を開発することを目的としました。
公開日: 2026年09月30日 04:51
食品原料の規制は「一度きりの承認」から「継続的な証拠」へ——制度転換をめぐる論考
この論文は、食品原料に関する規制の仕組みが構造的な転換期にあるという見方を示し、その変化を整理して論じたものです。著者は、従来の規制の中心的な問いが「ある物質が法的に定められた市場参入の基準を越えたかどうか」にあったと説明します。食品添加物としての承認、ポジティブリスト(使用が認められた物質を列挙し…
公開日: 2026年09月30日 04:47