研究論文紹介記事一覧

発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る

海藻由来の成分で魚の鮮度を保つ ― 天然保存料としての可能性をまとめた総説 研究論文OpenAlex

海藻由来の成分で魚の鮮度を保つ ― 天然保存料としての可能性をまとめた総説

魚や水産加工品は、良質なたんぱく質、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、そしてDHAやEPAといったオメガ3系の長鎖多価不飽和脂肪酸を豊富に含む、人にとって栄養価の高い食品です。論文では、魚が世界のたんぱく質需要のおよそ20%をまかなっていると述べられています。

公開日: 2026年09月21日 09:19

水銀耐性遺伝子merAを手がかりに環境汚染を探る――日本・ベトナム・ガーナの比較調査 研究論文OpenAlex

水銀耐性遺伝子merAを手がかりに環境汚染を探る――日本・ベトナム・ガーナの比較調査

水銀は、鉱山開発などの人間活動に加え、火山活動や森林火災といった自然現象によっても環境中に放出される汚染物質です。研究チームによれば、とくにガーナのような国で行われる小規模金採掘は、世界の水銀排出の大きな要因のひとつとされています。汚染された環境で主にみられる無機水銀(Hg(II))は、細胞内の重要…

公開日: 2026年09月21日 05:31

妊娠前・妊娠中の魚の摂取と妊娠高血圧症候群リスクの関連――全国出生コホート研究「エコチル調査」からの報告 研究論文OpenAlex

妊娠前・妊娠中の魚の摂取と妊娠高血圧症候群リスクの関連――全国出生コホート研究「エコチル調査」からの報告

妊娠高血圧症候群(HDP)は、妊娠中に新たに高血圧が現れる一群の病態で、妊娠20週以降に収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上となった場合に診断されます。論文によれば、HDPは全妊娠のおよそ5〜10%に起こり、世界的に見ても母体と周産期の健康被害や死亡の主要な原因のひとつであり…

公開日: 2026年09月21日 04:48

ヒトの便から見つかった新しい腸内細菌「Anaerostipes stercorihominis」の報告 研究論文OpenAlex

ヒトの便から見つかった新しい腸内細菌「Anaerostipes stercorihominis」の報告

ヒトの腸内には多様な細菌がすみ、代謝や免疫を通じて健康に関わっています。なかでもLachnospiraceae科に属する細菌は、短鎖脂肪酸(腸内で細菌が作る短い炭素鎖の脂肪酸)、とくに酪酸(らくさん)を作る主要なグループとして知られています。その一つであるAnaerostipes属は、糖からだけでな…

公開日: 2026年09月20日 06:07

「日本の管理栄養士」という設定を与えると、AIは料理写真から見積もる量を一貫して小さくする 研究論文OpenAlex

「日本の管理栄養士」という設定を与えると、AIは料理写真から見積もる量を一貫して小さくする

食事の写真から栄養素の量を推定する技術として、画像と言語の両方を扱えるAI(視覚言語モデル、VLM)の利用が広がっています。手間のかかる自己申告に代わる方法として期待される一方で、著者らは以前の研究で、指示文(プロンプト)の書き方やモデルの選択によって推定精度が大きく変わることを報告していました。た…

公開日: 2026年09月19日 07:23

子ども食堂を活用した口の健康と食の教育を組み合わせたプログラム——親子を対象とした試行研究 研究論文OpenAlex

子ども食堂を活用した口の健康と食の教育を組み合わせたプログラム——親子を対象とした試行研究

幼い頃に身についた歯みがきの習慣や食べ物の好み、食事のとり方は、その後の人生を通じて影響が続くと報告されています。近年の子どもの食をめぐる課題として、栄養の偏りや朝食の欠食が指摘され、小学校から中学校へ進む時期に朝食の頻度や果物・野菜の摂取が減ることも知られています。著者らは、望ましい食習慣を早い段…

公開日: 2026年09月19日 06:25

脱脂カイコさなぎを少量加えた餌が、ブリのワクチン接種後の免疫応答をどう変えるか 研究論文OpenAlex

脱脂カイコさなぎを少量加えた餌が、ブリのワクチン接種後の免疫応答をどう変えるか

養殖現場では感染症による大量死が大きな課題であり、日本の重要な養殖魚であるブリでも、2023年の被害額は約500億円と見積もられていると著者らは紹介しています。感染症を防ぐ手段としてワクチン接種が広く使われていますが、魚では抗体応答の大きさや持続が哺乳類ほど強くないことが知られています。

公開日: 2026年09月19日 05:59

災害・感染症流行時に向けた「栄養バランスのとれた献立」づくり――ホテル療養施設での事例研究 研究論文OpenAlex

災害・感染症流行時に向けた「栄養バランスのとれた献立」づくり――ホテル療養施設での事例研究

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行期、日本では病床が不足したため、症状の軽い患者がホテルに滞在して療養する仕組みがとられました。しかし、そこで提供される食事の栄養価が乏しいという報告がありました。ホテルの従業員は、回復期にある人に向けて栄養バランスを考えた食事を用意した経験がなかった…

公開日: 2026年09月18日 09:48

温州みかんの生育を光で測る — 果肉の色と葉の養分比から果実の品質を読み解く研究 研究論文OpenAlex

温州みかんの生育を光で測る — 果肉の色と葉の養分比から果実の品質を読み解く研究

果樹の栽培管理は、これまで生産者の経験や勘に頼ってきた面が大きい一方、労働力不足や気候の変動が進むなかで、より客観的で数値にもとづいた指標が求められています。とくに温州みかんのような常緑果樹では、葉と果実の状態が何年にもわたって連動しながら変化していくため、状況の把握が難しくなります。従来のように果…

公開日: 2026年09月18日 07:36

カンボジアのイネ在来品種に見られる塩害への強さ――生理的な指標と遺伝子領域を探る研究 研究論文OpenAlex

カンボジアのイネ在来品種に見られる塩害への強さ――生理的な指標と遺伝子領域を探る研究

土壌に塩分が過剰にたまる「塩害」は、イネの生育と収量を大きく下げる要因です。研究チームによれば、世界の耕作地の約20%、灌漑地の約33%が塩害の影響を受けており、土地の開墾や過剰な灌漑、気候変動にともなう海面上昇といった要因によって、今後も塩分を含む農地が広がると見込まれています。イネは主要な穀物の…

公開日: 2026年09月18日 05:45

日本酒を見分ける電極材料——ダイヤモンドライクカーボン膜の電気化学的性質を調べた研究 研究論文OpenAlex

日本酒を見分ける電極材料——ダイヤモンドライクカーボン膜の電気化学的性質を調べた研究

飲料の成分や品質を電気的に調べる方法のひとつに、ボルタンメトリーと呼ばれる測定があります。溶液に浸した電極にかける電圧を少しずつ変えながら流れる電流を記録すると、その液体に固有の波形(パターン)が得られます。ただし、繰り返し使える単一の作用電極(測定の中心となる電極)を用いて飲料を分析する仕組みは、…

公開日: 2026年09月18日 05:35

考古学における「非定形炭化物」の研究手順を国際的に統一する試み 研究論文OpenAlex

考古学における「非定形炭化物」の研究手順を国際的に統一する試み

考古学の一分野に、遺跡から出土した植物の遺存体を調べる考古植物学があります。従来この分野では、種子や果実、木炭、脱穀のときに出る殻や茎といった、形がはっきり残っている材料が主に研究されてきました。しかし論文によると、実際の試料にはそれ以外に、炭になった有機物(ときには無機物を含む)の破片が含まれてお…

公開日: 2026年09月17日 12:19