研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
5か国の食事と腸内細菌叢を同じ方法で比べた大規模研究
腸内細菌叢(腸の中にすむ微生物の集まり)は、食事や生活環境の影響を受けて人の代謝や免疫に関わることが知られています。しかし、国や文化による食生活の違いが腸内細菌叢とどう結びつくのかは、はっきりしていませんでした。
公開日: 2026年09月25日 21:44
食事の質は高齢者の血液指標とどう関係するか——スウェーデンの地域住民調査から
平均寿命が延びる一方で、慢性疾患や障害を抱えずに過ごせる年数が同じだけ延びるとは限りません。加齢は心血管疾患、2型糖尿病、神経変性疾患、がんなどの主要な危険因子であり、変えられる要因を見つけることが課題になっています。食事はそうした変えられる要因の代表格です。
公開日: 2026年09月25日 20:22
大豆ミールの成分は加工でどう変わるか――二次元液体クロマトグラフィーによる詳細な分析
大豆の摂取は、イソフラボンやソヤサポニンといった生理活性をもつ複数の成分の存在と関連づけて語られてきました。著者らは、食品加工がこうした成分の構成を大きく変えてしまう一方で、その変化は複雑であり、従来のクロマトグラフィー(混合物の成分を分離して調べる分析手法)では十分に捉えられないという課題を出発点…
公開日: 2026年09月25日 08:51
ナタネ科作物カメリナの油を「設計」する — 脂肪酸組成を変えて酸化・熱・摩擦特性を調べた研究
植物油は食品や飼料だけでなく、バイオ燃料、潤滑油、界面活性剤、ポリマー、化粧品などの原料としても使われています。こうした用途で油の良し悪しを決めるのは栄養価ではなく、酸化しにくさ(酸化安定性)、溶けたり固まったりする温度、粘り気(粘度)、熱への強さといった物理的・化学的な性質です。
公開日: 2026年09月24日 09:10
みかんの香り成分からつくる樹脂を生分解性プラスチックに混ぜる——酸化防止・抗菌・酸素バリアの向上を報告
食品の包装材には、酸素や水蒸気を通しにくい「バリア性」、破れにくさ、そして内容物を守る機能が求められます。石油由来のプラスチックは性能とコストの面で長く主役でしたが、環境中に残りやすい点が問題視されてきました。そこで注目されているのが、微生物がつくる生分解性のポリエステルです。研究チームは、その一種…
公開日: 2026年09月22日 05:34
塩分の多い環境でカビがオクラトキシンAをつくる仕組みを探る——遺伝子発現と代謝物からのアプローチ
生ハムやサラミといった塩蔵・乾燥させた食肉製品では、オクラトキシンA(OTA)というカビ毒の汚染が問題になります。OTAは腎臓に害を及ぼす物質として知られ、国際がん研究機関(IARC)はこれをグループ2B(ヒトに対して発がん性の可能性がある)に分類しています。論文では、動物で腎腫瘍を引き起こすことや…
公開日: 2026年09月21日 09:14
水俣条約のもとでの人の水銀バイオモニタリング——血液・尿・毛髪・組織の指標を整理した総説の紹介
水銀は世界中の環境に広く存在する汚染物質で、世界保健機関(WHO)が公衆衛生上とくに懸念される化学物質の一つに位置づけています。水銀には金属水銀(元素状水銀)、無機水銀、有機水銀という形態があり、著者らによれば、体内での動き方(吸収・分布・排出のされ方)や影響が出やすい臓器はそれぞれ異なります。
公開日: 2026年09月20日 17:33
腸内細菌がつくる代謝物と満腹ホルモン――乳酸菌の一菌株を調べた研究
わたしたちが食べる量は、消化管と脳のあいだでやりとりされるホルモンによって細かく調整されています。腸の壁にある「腸内分泌細胞」は、食べ物の成分を感じ取ってGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)、PYY(ペプチドYY)、CCK(コレシストキニン)といったホルモンを出します。これらは胃の中身が送り出され…
公開日: 2026年09月19日 06:42
看護師による電話での生活習慣支援は体組成をどう変えたか——PREDIPHONE試験の二次解析
糖尿病予備群(前糖尿病)と過体重・肥満は、代謝に関わる健康リスクと強く結びついているとされます。なかでも内臓脂肪は中心的な役割を果たすと考えられています。運動と健康的な食事を組み合わせた生活習慣への働きかけは体組成の改善に有効ですが、著者らによれば、その多くは人手や時間などの資源を多く必要とするもの…
公開日: 2026年09月18日 17:42
細菌の芽胞の内膜の「かたさ」は何で決まるのか——脂肪酸組成と耐性・発芽の関係を調べた研究
枯草菌(Bacillus subtilis)などの細菌がつくる芽胞(がほう)は、熱や薬剤に強い休眠状態の細胞です。加熱殺菌を経ても生き残った芽胞が保存中に発芽すると、食品の品質低下や、病原菌の場合は食中毒につながりうるため、食品保存の分野では長年の課題とされています。
公開日: 2026年09月18日 06:16
考古学における「非定形炭化物」の研究手順を国際的に統一する試み
考古学の一分野に、遺跡から出土した植物の遺存体を調べる考古植物学があります。従来この分野では、種子や果実、木炭、脱穀のときに出る殻や茎といった、形がはっきり残っている材料が主に研究されてきました。しかし論文によると、実際の試料にはそれ以外に、炭になった有機物(ときには無機物を含む)の破片が含まれてお…
公開日: 2026年09月17日 12:19
植物や食品残さから得た抽出液の色を測る――色の「見え方」からたどる天然色素のスクリーニング
食品や包装、繊維、塗料といった分野では、合成着色料や合成染料に代わる環境負荷の小さい選択肢が探されています。著者らは、植物の色素や色素を多く含む残さが、色を与えると同時に園芸・農産食品・林業の副産物を活用する循環型の取り組みにもつながる可能性に着目しました。
公開日: 2026年09月17日 11:54