慢性腎臓病(CKD)は、腎臓の機能が徐々に低下していく病気で、進行度によっていくつかのステージに分けられます。その中でも「ステージ3a」は、腎機能が中程度に低下し始めた段階にあたり、この時期にどのような食事を心がけるかが、その後の経過に関わる可能性があるとして関心を集めているテーマです。今回紹介する論文は、CKDステージ3aの患者に推奨される食事について取りまとめたものです。

この論文では、CKDステージ3aの患者に対して、ナトリウムを1日2,300mg未満に抑え、タンパク質を体重1kgあたり0.8g/日に制限する食事が推奨されるとされています。ナトリウムの制限は、いわゆる「塩分」を控えることに相当し、タンパク質については摂取量に一定の目安を設ける形です。こうした食事によって、腎機能の低下を穏やかにすることや、心血管系のリスクを下げることにつながる可能性があると報告されています。さらに、この効果は「DASH食」と呼ばれる食事パターンを守ることで、より得られやすくなると示唆されています。DASH食は、野菜や果物、低脂肪の乳製品を中心とし、塩分や飽和脂肪を控えめにする食事パターンとして知られています。

この研究を読むうえでの注意点

今回参照した要旨には、具体的な研究方法(どのような対象者を、どのくらいの期間、どのように調べたのか)や詳細な数値データは記載されていません。そのため、この記事で紹介した内容は、あくまで論文が示す推奨事項の概要であり、背景にある研究デザインや結果の詳細については触れることができません。また、これは一つの論文であり、CKDステージ3aの食事療法に関する結論が確定したわけではない点にも留意が必要です。実際に食事を見直す際には、自己判断ではなく、主治医や管理栄養士などの専門家に相談することが望ましいと考えられます。

まとめ

CKDステージ3aの患者に対しては、低ナトリウム・低タンパクの食事、特にDASH食パターンを意識した食事が、腎機能低下の抑制や心血管リスクの低減につながる可能性があると報告されています。塩分やタンパク質の摂取量は、日々の食生活の中で見直しやすい要素でもあるため、こうした研究の知見は今後の食事管理を考えるうえでの一つの参考情報になりそうです。

※本記事は下記の原著論文を紹介するものです。参考文献:CKDステージ3aの患者に推奨される食事とは?(ゼノド(欧州原子核研究機構)・2026年08月)