著者の所属・活動拠点の国は、ウガンダです。
掲載誌:Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research)
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
砂糖などで甘味を加えた飲み物(加糖飲料)を子どもが飲むことは、予防可能な子どもの肥満と関連するとされています。研究チームは、ウガンダの首都カンパラで、離乳期にあたる生後6〜23か月の子どもがどの程度加糖飲料を口にしているのか、またそれにどのような要因が関係しているのかを調べました。
著者らは、人の行動は本人だけでなく、家庭、利用する医療機関、地域社会といった複数の層の環境から影響を受けるという「社会生態学的モデル」の考え方に基づき、子ども・家庭・医療施設・地域の各レベルの要因が加糖飲料の摂取と関連しているという仮説を立てました。
調べた方法
研究は、カンパラ市内の比較的小規模な医療施設を受診した子どもとその保護者1133組を対象に、ある一時点の状況を調べる横断研究として行われました。保護者が過去24時間以内に少なくとも1回、子どもに加糖飲料を与えたと答えた場合に、その子どもは加糖飲料を摂取したとみなされました。
保護者は質問票に回答し、子ども・家庭・医療施設・地域の各レベルの要因が測定されました。研究チームは統計的な手法を用いて、それぞれの要因がある場合とない場合とで、加糖飲料を飲んだ子どもの割合が何倍異なるか(有病割合比)を推定しました。ほかの要因の影響を取り除く調整を行う前と後の両方で分析しています。
主な結果
調査対象の乳幼児のうち、加糖飲料を摂取していた子どもは58%でした。
家庭レベルでは、保護者自身が加糖飲料を飲んでいる場合と、子どもに加糖飲料を与えることに肯定的な態度を持っている場合に、子どもが加糖飲料を摂取している割合が高いことが示されました。他の要因を調整した後も、いずれの場合も子どもの摂取割合は約3.0倍で、この関連は統計的に有意なままでした。
一方、他の要因を調整した後には、子ども・医療施設・地域の各レベルの要因で、子どもの加糖飲料の摂取と関連していたものはありませんでした。
この研究が示すこと
この研究からは、調査対象の地域の乳幼児では加糖飲料の摂取が広く見られ、その摂取が特に家庭内の保護者の飲用習慣や考え方と結びついていることがうかがえます。ただし、一時点の調査であるため、示されたのは関連であり、保護者の習慣や態度が子どもの摂取の原因であると確かめたものではありません。
著者らは、保護者自身の加糖飲料の摂取を減らし、加糖飲料は子どもにとって良くないと考えられるよう態度に働きかける取り組みが、対象となった子どもたちの摂取を減らすことにつながる可能性があると結論づけています。
原著論文の著者・所属:Buzigi, Edward(Makerere University)、Kalule, John(Makerere University)、Bukenya, Richard(Makerere University)、Lubogo, David(Makerere University)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Buzigi, Edward, Kalule, John, Bukenya, Richard, et al. Caregiver positive attitude and sugar-sweetened beverage (SSB) consumption are predictors of SSB consumption during complementary feeding among children attending lower-level health facilities in Kampala city, Uganda: A cross-sectional study. Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research) 2026-08-07. DOI: 10.5281/zenodo.21842231. 原著ライセンス:CC BY.