たんぱく質は筋肉や皮膚など体をつくる材料の一つで、日本人の食事摂取基準では年齢・性別ごとに推奨量が定められている。スーパーやコンビニで気軽に手に入る缶詰・豆腐・卵・納豆・チーズはどれも手軽な食材だが、100gあたりのたんぱく質量には意外なほど大きな幅がある。ごまさば水煮の24.8gに対し、木綿豆腐(硫酸カルシウム凝固)は7g——3倍以上の開きがある(どちらも100gあたりの数値)。何をどれだけ選ぶかを少し意識するだけで、一日に積み上げられる量は変わってくる。

缶を開けるだけで推奨量の約7割

ごまさば水煮は100gあたりたんぱく質24.8g。女性(30〜49歳)の1日推奨量50gの50%に相当する。標準的な1缶の内容量はメーカーにより異なるが、例えば約150g程度なら概算でたんぱく質は約37g程度になる(推奨量の約74%)。缶のまま食べても汁物や炒め物に加えてもよく、一食でまとめてたんぱく質を摂りたいときに使い勝手がよい食材だ。

見落とされがちなのがプロセスチーズで、100gあたり22.7g(1日推奨量の45%)とさば水煮に近い数値を持つ。ただし食塩相当量が100gあたり2.8gある点は頭に置いておきたい。スライスチーズ1枚(約18g程度が一般的な目安)に換算すると約4g程度で、サンドイッチや小皿料理に加えるだけで日々の中に積み重ねやすい。

1パックや1個に換算すると見え方が変わる

糸引き納豆は100gあたり16.5g(1日推奨量の33%)だが、市販の1パックは約45g程度が一般的な目安で、概算ではたんぱく質は約7g程度になる。同様に、鶏卵(全卵・生)はMサイズ1個の可食部を約50g程度とすると約6g程度の計算になる(100gあたり12.2g、1日推奨量の24%)。どちらも1食あたりの量は少なく見えるが、2つを一緒に食べると概算で約13g程度になり、豆腐と合わせたり卵かけごはんに納豆を加えたりする工夫で積み上げていける。

豆腐は量で調整できる

木綿豆腐(硫酸カルシウム凝固)は100gあたりたんぱく質7g(1日推奨量の14%)。今回の5食材の中では少ない数値だが、食塩相当量が0gで食べる量を増やしやすいという利点がある。1/3〜1/4丁程度(約75〜100g程度が目安)なら概算でたんぱく質は約5〜7g程度。厚めに切る・鍋や味噌汁に多めに入れるだけで数字が変わる。

食材ごとの差を知って使い分ける

1食でまとめて摂りたい日はさば水煮缶を主役に、毎朝少しずつ積み上げるなら納豆や卵を定番に、塩分を意識する場面では豆腐を増やす——というように、数字を知っていると選び方に幅が出る。手軽さは5食材とも変わらないが、たんぱく質の量は選ぶ食材によって大きく変わる。どれを選ぶかを知っているだけで、毎日の食卓の組み立て方は少し変わってくる。

※本記事は日本食品標準成分表(八訂)および日本人の食事摂取基準(2025年版)のデータ等をもとに作成しました。