研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
ドジョウの体内でセレンに関わる遺伝子はどう働くか――餌のセレン量と与える期間の組み合わせを分析した研究
セレンは魚にとって欠かせない微量元素です。体内に取り込まれたセレンは「セレンタンパク質」と呼ばれる物質に組み込まれ、細胞を傷つける過酸化物を取り除いて膜の構造を守る働きをします。ただし研究チームによれば、セレンの効き方はいわゆるU字型で、足りなければ代謝の乱れや免疫の低下を招き、多すぎれば毒性が現れ…
公開日: 2026年09月29日 11:38
SSRI服用中の体重増加と腸内細菌 ― 仮説の枠組みを整理したレビュー
うつ病は世界で人口の約4%が影響を受けるとされる、頻度が高く生活への負担も大きい病気です。その薬物治療の中心にあるのが、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬です。SSRIは神経の隙間でセロトニンが回収されるのを妨げ、セロトニンによる情報伝達を強めることで、抑うつや不安の症状を和ら…
公開日: 2026年09月29日 11:33
フレッシュチーズの腐敗にかかわる細菌を整理する ― スコーピングレビューの報告
牛乳から作られるフレッシュチーズ(熟成させない「白チーズ」とも呼ばれる種類)は、水分が多くやわらかく、モッツァレラやブッラータ、ブラジルのミナス・フレスカル、中南米の伝統的なチーズなどが含まれます。水分やpH、塩分といった性質が微生物の増殖に適しているため、冷蔵していても品質が落ちやすく、賞味期間が…
公開日: 2026年09月29日 11:28
エゴマ種子タンパク質を物理的処理で改質し、発酵ゲルの性質を高める研究
畜産の環境負荷を抑え、増え続ける世界の人口を養うため、食品業界は動物性タンパク質の代わりになる植物性の原料を探しています。大豆やエンドウ、ヒヨコマメなどはすでに研究が進んでいますが、著者らは、中国の薬食同源(医薬にも食品にも使われる)植物資源が持つタンパク質は長く見過ごされてきたと指摘します。こうし…
公開日: 2026年09月29日 11:08
カニ殻の廃棄物から得られたキトサンオリゴ糖が、骨をつくる細胞の分化を促した
水産加工の現場では、毎年大量の殻が廃棄されています。論文によれば、カニ・エビ・ロブスターの殻は世界で年間およそ800万トン生じ、養殖由来の生物量の約25〜30%が廃棄物として扱われています。一方でこれらの殻はキチン(15〜40%)、タンパク質(20〜40%)、炭酸カルシウム(20〜50%)を含み、素…
公開日: 2026年09月29日 11:03
ケルセチンを加えたキトオリゴ糖入りパンガシウスすり身ゲルの性質を調べた研究
すり身は、カニ風味かまぼこや魚肉練り製品などの原料として広く使われる中間素材です。研究チームは、淡水魚のパンガシウス(Pangasianodon hypophthalmus)に注目しました。論文によれば、インドは2024年時点で推定45万トンを生産する世界第2位のパンガシウス生産国であり、安価で入手…
公開日: 2026年09月29日 10:57
麻の実の搾りかすを使った植物性代替肉——高水分押出成形での加工特性と繊維状構造を調べた研究
ヘンプシード(麻の実)は油を搾るために使われることが多く、低温圧搾のあとには「ヘンプシードケーク」と呼ばれる搾りかすが大量に残ります。研究チームによれば、この搾りかすにはタンパク質や食物繊維、搾りきれずに残った油脂がまだ豊富に含まれているにもかかわらず、食品としての利用はあまり進んでいません。
公開日: 2026年09月29日 10:51
熟成年数の違う六堡茶の水抽出物が、ゼブラフィッシュのアルツハイマー病様の症状をどう変えたか
お茶に含まれるポリフェノールなどの成分が、アルツハイマー病に関わる酸化ストレスや神経の炎症をやわらげる可能性は、これまで数多く報告されてきました。ただし緑茶、白茶、黄茶、烏龍茶、紅茶、黒茶(後発酵茶)は製造法が異なるため成分の内訳も異なり、神経を守るはたらきの強さにもかなりの差があると論文は整理して…
公開日: 2026年09月29日 10:37
アーモンドの殻を二つの有用な糖類へ——熱水処理と微生物発酵を組み合わせた変換プロセスの報告
アーモンドの加工では大量の殻が副産物として生じます。研究チームによれば、この殻はセルロース約26〜38%、ヘミセルロース約23〜28%、リグニン約21〜29%という組成を持ち、有用な物質の原料となりうるにもかかわらず、現在は主に燃焼や炭の製造、補強材といった付加価値の低い用途に使われています。
公開日: 2026年09月29日 09:48
登熟期の水管理が香り米の食味と香気成分に与える影響——間断灌漑の効果を調べた研究
香り米は独特の香りと良好な食感から、市場で高い評価を受けている品種群です。その香りの決め手となるのが2-アセチル-1-ピロリン(2AP)と呼ばれる化合物で、著者らによれば、この成分の生成は品種の遺伝的性質だけでなく、栽培中の環境や農作業のやり方にも大きく左右されます。とくに水の管理は、2APの蓄積を…
公開日: 2026年09月29日 09:43
植物由来のタンパク質分解物とペプチドは腸の健康を支えられるか──低栄養に関する研究の整理
世界では5歳未満の子どもの約4500万人が消耗症(急激なやせ)、約1億4900万人が発育阻害(年齢に比した低身長)の状態にあると推定されています。著者らは、低栄養の問題がカロリー不足だけにとどまらない点に注目しました。低栄養は腸の粘膜バリアの機能低下や腸内細菌のバランスの乱れ、小腸内細菌異常増殖(S…
公開日: 2026年09月29日 09:39
光の当て方が褐藻ワカメ類の成分と遺伝子にどう影響するか——ノコギリモクを使った培養実験の報告
研究チームが対象としたのは、北西太平洋沿岸に広く分布する大型の褐藻ノコギリモク(学名Sargassum muticum)です。この海藻は沿岸の藻場を構成する主要な種であり、生物多様性の維持や水質浄化といった役割を担う一方、さまざまな生理活性物質を含むことでも知られています。なかでも量が多く活性も高い…
公開日: 2026年09月29日 09:35