研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
高圧蒸気処理で芳香植物の精油成分はどう変わるか:Lysimachia foenum-graecumの香り成分の分析
Lysimachia foenum-graecumは、香辛料や食品の風味付け、天然物の素材として伝統的に使われてきた芳香植物です。独特の香りは、テルペン類、脂肪酸に由来する化合物、フェノール類など、揮発しやすい多様な成分の組み合わせによって生まれます。ただし、これらの成分構成は非常に複雑で変動もしや…
公開日: 2026年10月16日 22:33
低濃度レスベラトロールが魚の腐敗菌シュワネラ・プトレファシエンスの腐敗能に与える影響
魚などの水産物は良質なたんぱく質源ですが、傷みやすいことが課題です。中でも、シュワネラ・プトレファシエンス(Shewanella putrefaciens)という細菌は、水産物の腐敗を主導する「特定腐敗菌」として知られています。この菌は冷蔵温度の4℃でも活発に代謝を続け、食品に触れる表面にバイオフィ…
公開日: 2026年10月11日 04:59
中国東部の塩水ガチョウ加工品における黄色ブドウ球菌の1年間調査 ―CC398系統の検出報告
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、世界各地で人の胃腸炎を引き起こす重要な食中毒起因菌です。論文によれば、この菌は食品の中で「ブドウ球菌エンテロトキシン」と呼ばれる毒素を出すことで食中毒を起こします。汚染された生の食品を食べること、あるいはこの菌を保菌している人が調理した…
公開日: 2026年09月29日 06:28
発酵に関わる乳酸菌がつくるうま味ペプチドの受容メカニズムを探る研究
味噌などの大豆発酵食品づくりでは、塩分の高い環境でも育つ乳酸菌Tetragenococcus halophilusが重要な働きをしています。研究チームは、この菌が自分の内部でつくり出すペプチド(アミノ酸がいくつかつながった短い分子)の代謝が、発酵食品の風味形成に関わっているのではないかと考えました。
公開日: 2026年09月27日 06:26
食品と飼料に潜むカビ毒(マイコトキシン)——複数同時汚染と気候変動を組み込んだリスク評価の整理
カビ毒(マイコトキシン)とは、特定の糸状菌(カビ)がつくり出す有害な化合物のことです。著者らによれば、これまでに400種類以上が特定されており、そのうち健康や農業経済への影響が大きいものとして、アフラトキシン類、オクラトキシン類、ゼアラレノン、フモニシン類、そしてデオキシニバレノールやニバレノール、…
公開日: 2026年09月23日 06:06
ネオニコチノイド系殺虫剤は土壌と植物の中でどう動くのか——吸収・代謝・生物学的浄化に関する総説
ネオニコチノイド系殺虫剤(以下、ネオニコチノイド)は農業で広く使われているため、土壌と植物からなる環境(土壌–植物系)に継続的に放出され続けています。著者らは、この状況が生態系と食品安全にリスクをもたらすと指摘しています。
公開日: 2026年09月22日 03:27
ジャガイモ青枯病への抵抗性に関わる転写因子StERF87の働きを調べた研究
ジャガイモは世界で13億人以上の主食となる重要な作物ですが、病原菌による被害が生産量と品質を大きく損なっています。なかでも青枯病菌(Ralstonia solanacearum)が引き起こす青枯病は特に破壊的で、論文の記述によれば、およそ80か国のジャガイモ生産に影響し、年間9億5千万ドルを超える経…
公開日: 2026年09月20日 07:17
ヒ素で汚染された土壌で、土着の微生物がトウモロコシを守る――温室ポット試験からの報告
ヒ素は自然界に存在する有害な半金属で、人に対する発がん性物質として分類されています。通常の土壌では濃度は低い水準にとどまりますが、自然由来あるいは人間活動によって高濃度に汚染された場所も存在します。ヒ素が農地にあると作物の生育が妨げられるだけでなく、作物を通じて人がヒ素を取り込む経路にもなるため、汚…
公開日: 2026年09月20日 05:49
バジル精油によるスーシュヴィド調理アカシカ肉の保存性とリステリア抑制を調べた研究
加工度の低い食品やそのまま食べられる調理済み食品への需要が高まる一方で、食中毒の原因となる病原菌は公衆衛生上の重要な課題として残っています。論文の著者らは、植物由来の精油(エッセンシャルオイル)が抗菌性を持ち、微生物からの保護を高めて保存期間を延ばす有望な天然素材として注目されてきた点を背景に挙げて…
公開日: 2026年09月18日 11:34
水田での殺虫剤フロニカミドの残留と分解を追う——イネ・土壌・水での挙動と食事由来の摂取リスク
イネは世界人口の半数以上の主食であり、その生産では病害虫防除のために農薬が広く使われています。近年、ミツバチなど非標的生物への影響を理由にネオニコチノイド系殺虫剤の使用が各国で制限され、代替となる薬剤が求められてきました。フロニカミドはピリジンカルボキサミド系の殺虫剤で、吸汁性害虫によく効き、天敵へ…
公開日: 2026年09月17日 11:21
カビに汚染された大豆ミールは、どのように劣化していくのか──54日間の追跡研究
大豆ミールは、大豆から油を搾ったあとに残る副産物で、アミノ酸をバランスよく含む優れた植物性タンパク質源として、食品や飼料に広く使われています。ただし多孔質で水分を抱えやすい性質があるため、湿度の高い場所で保管するとカビが生えやすいという弱点があります。カビが増えるとタンパク質や脂質が分解されて栄養価…
公開日: 2026年09月17日 06:51
魚肉粉末中の4種ビスフェノールを測るための標準物質を開発
ビスフェノールAをはじめとするビスフェノール類は、プラスチック製品などに関わる化学物質として環境中や食品中での存在が注目されてきました。こうした物質が魚の身にごく微量含まれているかどうかを調べるには、分析装置が正しい値を出しているかを確認するための「ものさし」が必要になります。この役割を果たすのが標…
公開日: 2026年09月17日 05:53