砂糖の代わりになる甘味植物として知られる「ステビア(Stevia rebaudiana)」。その葉には強い甘み成分が含まれており、世界各地で栽培研究が行われています。今回紹介するのは、ステビアをどのくらいの間隔で植えるか、また収穫を何回行うかによって、生育や収量がどのように変わるのかを調べたトルコの研究です。栽培条件の違いが植物の育ち方にどう影響するのかは、農業の現場にとって身近でありながら興味深いテーマです。

この研究は2017年から2018年にかけて行われた圃場試験です。株と株の間隔を25×50cm、30×50cm、35×50cm、40×50cmという4パターンに変え、それぞれの密度で栽培したステビアについて、収穫回数(1回目・2回目)による違いも合わせて調べられました。試験は「スプリットプロット法」と呼ばれる統計的な計画に基づき、4回繰り返して行われています。

研究でわかったこと

測定された項目は、草丈、生の茎葉の重さ、生の枝の重さ、枝の本数、乾燥させた茎葉の重さ、乾燥させた枝の重さ、枝や葉の単位面積あたりの収量など多岐にわたります。2017年のデータでは、たとえば草丈は82.31cmから57.31cmの範囲、株あたりの生の茎葉重量は62.79gから24.38gの範囲で変動したと報告されています。2018年のデータでも同様に、草丈は86.00cmから67.75cmの範囲、生の茎葉重量は52.24gから34.44gの範囲であったとされています。そのほかの項目についても、年ごとに具体的な数値の幅が示されています。

植栽密度ごとの平均値を比較すると、最も密に植えた25×50cmの条件で、ほぼすべての項目において高い値が得られたとされています。ただし一部の項目では、それより間隔を広くとった密度の方が高い値を示したことも報告されています。また、1回目と2回目の収穫データを比較すると、枝の本数、生の葉の重さ、生の葉の収量を除く項目では、2回目の収穫の方が高い値を示したとされています。

この研究の位置づけと読むうえでの注意

この研究は、特定の栽培条件下・特定の期間(2017〜2018年)における圃場試験の結果を示したものであり、ステビア栽培全般について普遍的な結論を出したものではありません。気候や土壌、栽培管理方法が異なれば、結果も変わる可能性があります。あくまで一つの研究として示されたデータであり、これをもって栽培方法の優劣が確定したわけではない点に留意する必要があります。

本研究は、ステビアという甘味植物の栽培において、植える間隔や収穫のタイミングが生育や収量に関わりうることを、具体的な数値とともに示した例といえます。今後、異なる条件下での追加的な研究が積み重ねられることで、栽培技術のさらなる理解につながることが期待されます。

※本記事は下記の原著論文を紹介するものです。参考文献:植栽密度と収穫回数がステビア(Stevia rebaudiana Bertoni L.)の生育に及ぼす影響(トルコ自然科学ジャーナル・2026年07月)