著者の所属・活動拠点の国は、タンザニアです。
掲載誌:Asian Journal of Education and Social Studies
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
学校給食を続けていくには、学校だけでなく保護者や地域住民の関わりが大切だとされています。とくにインクルーシブ小学校、つまり障害のある子どもとない子どもが同じ学校で学ぶ公立小学校では、障害のある子どもが食事の際に追加の支援を必要とする場合があり、地域の協力が一層重要になります。
研究チームは、タンザニアのチュニャ県にある公立インクルーシブ小学校を対象に、学校給食の実施に地域の人々がどのように参加しているかを調べました。
どのように調べたか
著者らは、数値で集計する量的な調査と、聞き取りなどで内容を深く探る質的な調査を同時に並行して行い、両方の結果を突き合わせる混合研究法を用いました。
調査には21校が参加し、質問票には校長21人、教員42人、保護者147人の計210人が回答しました。あわせて、目的に応じて選ばれた関係者へのインタビューと、観察チェックリストによる記録も行われました。質問票の回答は統計ソフトで集計され、インタビューの内容はテーマごとに整理して分析されました。
主な結果
抄録によると、地域の参加がとくに多く報告されたのは、調理に使う薪集めでした。地域の人々が薪集めに参加していると回答したのは、校長の95.24%、教員の83.33%、保護者の81.63%でした。
障害のある子どもの食事を手伝う活動への参加は、校長の57.14%が報告し、教員と保護者ではいずれも95.24%が報告していました。
一方、食事の調理への参加は少なく、報告した割合は校長と教員がそれぞれ23.81%、保護者が20.41%にとどまりました。
研究が示すこと
著者らは、地域の人々がさまざまな活動を通じて学校給食の実施に貢献している一方で、その参加の度合いは活動の種類によって異なると結論づけています。そのうえで、学校と地域の連絡を密にし、責任を分かち合い、地域の関わりを強めることが、インクルーシブ小学校での学校給食をより安定して実施する助けになりうると述べています。
原著論文の著者・所属:Hawa Mtonyole(Faculty of Education, The Open University of Tanzania, Dar es Salaam, Tanzania)、Daphina Libent Mabagala(Faculty of Education, The Open University of Tanzania, Dar es Salaam, Tanzania)、Innocent Messo(Faculty of Education, The Open University of Tanzania, Dar es Salaam, Tanzania)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Hawa Mtonyole, Daphina Libent Mabagala, Innocent Messo. Community Participation in the Implementation of School Feeding Programmes in Public Inclusive Primary Schools in Chunya District Council, Tanzania. Asian Journal of Education and Social Studies 2026-09-23. DOI: 10.9734/ajess/2026/v52i103365. 原著ライセンス:CC BY.