5月に入り、日差しが力強さを増してくると、屋外でのランニングやスポーツを楽しむ機会も増えてきます。そんな季節に旬を迎えるアスパラガスは、みずみずしい緑色と独特の香りで食卓に初夏の息吹を運んでくれる野菜です。実はこの時期のアスパラガス、運動後のカラダを支える成分をしっかりと備えているのをご存じでしょうか。

この時期に注目したい栄養素

運動後のカラダが必要としているのは、主に3つのものです。消耗した筋肉を修復するためのたんぱく質、疲労の一因となる酸化ストレスに対抗するビタミンC、そして酸素を運ぶ赤血球の材料となるです。

最新の日本人の食事摂取基準(厚生労働省)によれば、成人のたんぱく質推奨量は体重1kgあたり0.8〜1.0g程度とされており、運動習慣のある方はさらに多くが必要とされています。また、ビタミンCは激しい運動によって消費が増えることが知られており、意識的な補給が望まれます。詳細は厚生労働省の最新資料をご確認ください。

5月の旬野菜であるアスパラガスは、これらの栄養素をバランスよく含んでいる点で、運動後の食事に取り入れる価値が大いにある食材です。

おすすめ食品とその数値データ

アスパラガスの調理法ごとに、成分の特徴を見ていきましょう。日本食品標準成分表(八訂)の実測値に基づくデータをご紹介します。

アスパラガス(生)

生のアスパラガスは100gあたりエネルギー21kcal、たんぱく質2.6g、脂質0.2g、炭水化物3.9g、食物繊維1.8g、カルシウム19mg、鉄0.7mg、ビタミンC 15mgを含みます。低カロリーでありながら、たんぱく質と鉄をしっかり備えています。サラダや浅漬けなど、加熱なしで食べる場合に適した数値です。

アスパラガス(ゆで)

ゆでたアスパラガスは100gあたりエネルギー25kcal、たんぱく質2.6g、脂質0.1g、炭水化物4.6g、食物繊維2.1g、カルシウム19mg、鉄0.6mg、ビタミンC 16mgとなっています。ゆでることで食物繊維がやや増え(1.8g→2.1g)、ビタミンCも16mgと生を上回っています。ゆで汁にも栄養成分が溶け出すため、スープとして活用するのも一つの方法です。

アスパラガス(油いため)

油いためのアスパラガスは100gあたりエネルギー54kcal、たんぱく質2.9g、脂質3.9g、炭水化物4.1g、食物繊維2.1g、カルシウム21mg、鉄0.7mg、ビタミンC 14mgです。油を加えることでたんぱく質がわずかに増え(2.6g→2.9g)、カルシウムも21mgと3調理法の中で最も多くなっています。脂溶性の成分の吸収率向上も期待できるため、炒め物は運動後の一品として使い勝手のよい調理法です。

毎日の食事への取り入れ方

運動後の食事は、できるだけ速やかにたんぱく質と炭水化物を補給することが重要とされています。アスパラガスは手軽に調理できるうえ、さまざまな食材と組み合わせやすいのが魅力です。

  • 鶏むね肉との炒め物アスパラガスの油いために鶏むね肉を加えると、たんぱく質量をしっかり確保できます。にんにくオリーブオイルで風味をつければ、食欲のないときでも食べやすい一品に。
  • ゆでアスパラのサラダ仕立てゆでたアスパラガスをベースに、ゆで卵ツナをのせてプレートサラダにするのもおすすめです。ビタミンCと鉄を同時に摂ることができ、鉄の吸収を助ける組み合わせとして理にかなっています。
  • スープへの活用ゆでアスパラガスを使ったポタージュは、運動後の水分補給も兼ねた一品になります。牛乳や豆乳を加えることで、さらにたんぱく質とカルシウムを上乗せできます。
  • 朝食やランチにも生のアスパラガスを薄くスライスしてサラダに加えるだけで、シャキシャキとした食感と15mgのビタミンCを手軽に取り込めます。

まとめ

5月の食卓に旬のアスパラガスを取り入れることは、季節の恵みを楽しみながら、運動後のカラダを整えるうえでも理にかなった選択です。たんぱく質・鉄・ビタミンCをバランスよく含むアスパラガスを、毎日の食事にさりげなく加えてみてください。初夏の緑鮮やかな一皿が、あなたのカラダをしっかり支えてくれるはずです。

※本記事は日本食品標準成分表(八訂)のデータ等をもとに作成しました。